汚れの原因
台所の排水溝。
なんだか、イヤな臭いがする時がありませんか?
それに、黒ずんでヌメヌメしていませんか?
排水溝は、台所の中でも一番汚れやすい場所の一つです。
目に付かない場所なので、掃除も後回しにしがち。
また最近は、排水溝にごみ受けが付いていることが多く、料理をしている時にそのままごみを流してしまうこともよくあります。
ごみ受けに溜まったごみを処理しても、排水溝の汚れまでは気づかずに、放置していることもありますよね。
しかし、その汚れを放っておくと、カビやぬめりが発生し、イヤな臭いがするようになります。
また水の流れを妨げ、詰まってしまうことにもなります。
最悪の場合は、そのぬめりが思いがけない病気の原因となり、抵抗力の弱い赤ちゃんやお年寄りには、とても悪い影響を与えることにもなりかねないのです。
排水溝の汚れは、ほとんどが油汚れ。
調理した後の鍋やフライパン、食器などを洗った時に油が流れ出て、排水溝にくっつきます。
この油汚れが、カビや雑菌の格好のすみかになってしまうのです。
またごみ受けに溜まったごみをそのままにしておくと、そこからも雑菌が繁殖。
これらが、排水溝のぬめりの元となります。
ぬめりの正体は、大腸菌やブドウ球菌などの細菌。
しっかりと掃除をして、清潔に保ちたいですよね。
こんな雑菌がはびこる汚れには、強い殺菌力を持つ洗剤を使いたくなります。
しかし、食品を扱う台所では、使うことを躊躇する人も多いのではないでしょうか。
それにそれほど強い洗剤だと、手荒れも心配ですよね。
排水溝のわたしの掃除の仕方
そんな時には、安価で手に入り、体にも安全な重曹を使ってみてください。
もちろん重曹は、そのまま排水溝に流しても、環境に優しいものですから、安心して使えます。
では実際に、重曹を使って排水溝の掃除をしてみましょう。
用意するものは、重曹、クエン酸、ゴム手袋、使い古しの歯ブラシやスポンジです。
まず排水溝のカバーとごみ受け、ワントラップを外します。
ワントラップとは、排水パイプからの悪臭やネズミなどの害獣が侵入するのを防ぐ役割をするものです。
台所の排水溝には、お椀を被せたような形の部品が使われています。
それらを外した後、排水溝に溜まった水を、雑巾などで吸い取ってください。
これは、あとで入れる重曹とクエン酸の混合液の効果が、薄まらないようにするためです。
クエン酸1に対して重曹10を混ぜた、混合粉末を作ります。
そこにカップ半分くらいの水を入れ、溶かしてください。
混ぜ溶かしたすぐあとから、ブクブクと泡立ってきます。
かなりの泡立ちですので、大きめのボウルなどを使うといいかもしれませんね。
ずいぶんと濃い目の溶液だと思う人もいるでしょうが、これは排水溝の壁面にしっかりと密着させるためです。
密度の高い溶液を使うことで、排水溝の壁面を流れ落ちるスピードも緩やかになります。
それで、汚れにしっかりと反応させることができるのです。
泡立ちが鎮まる前に、排水溝の壁面に沿って、溶液を流し入れます。
ブクブクするのが収まってから、5分ほど置きます。
その後、熱いお湯を排水溝に注ぎ入れ、汚れと溶液を流してください。
もし汚れが残っているようなら、歯ブラシやスポンジでこすってくださいね。
この時、気を付けなければいけない点は、熱湯を使わないことです。
台所の排水溝から繋がるパイプは、熱湯に弱い材質のものが使われています。
一般的には塩化ビニル樹脂がその素材であり、これは70℃以上のお湯を流すと、変形してしまう可能性があります。
不用意に熱湯を流すと、パイプを痛めてしまい、穴が開いてしまうこともあるのです。
やけどの危険もあるため、60℃くらいを目安に、それ以上のお湯は使わないようにしてください。
外したカバーやワントラップも、重曹を振りかけ歯ブラシやスポンジで磨き洗い流すだけで、とてもきれいになりますよ。
クエン酸が手に入らない場合は、食用の酢でも代用できます。
こうしてきれいにした排水溝。
できるだけ長い間、清潔に保っておきたいですよね。
そのキープ方法にも、重曹が活躍します。
重曹カップ半分と塩カップ半分を用意します。
そこに、沸かしたお湯を1カップ注ぎ入れ混ぜ合わせます。
それを排水溝やパイプの中に流し入れ、しばらく放置してください。
「待っている時間がもったいない」と言う人は、夜、寝る前や、朝の出勤前にするといいですね。
溶液と汚れを十分反応させるためには、なるべく長い時間を取ることが必要です。
それによって、重曹の消臭効果や油を分解する作用が、強く働くのです。
その後、高温水をシャワーして流しましょう。
これを二日に一度繰り返すことで、排水溝の汚れやぬめりを防止することができます。
悪臭やつまりを防ぐには
排水溝は毎日使うことで汚れが蓄積され、悪臭や詰まりの原因になります。
こまめに掃除することで、そういったものを予防しましょう。
排水溝をきれいに保つためには、重曹とクエン酸を常備することをおすすめします。
台所周りの掃除は、口に入っても安全なものを使いたいですからね。
触るのもイヤなほどの汚れになる前に、定期的な掃除で排水溝を清潔に保ちたいものです。